2019/05/23

「いままであんなに頑張っていた野球の練習に急に行かなくなる。
練習に行かない上にゲームばかりしていて、
その姿を見ているとがっかりする・・・。」
我が家の長男が当時中学1年生の頃。
どんなトラブルがあったのかいまだに謎ですが、
当時入っていた野球チームの練習に行かなくなり。
挙句に果てには学校まで行かなくなり、
あの当時はずいぶん悩みました。
その時の様子を記事にしていたのですが。
そちらの記事にコメントをいただきました。
お子さんの同じような様子に悩んでいる親御さんたちが、
たくさんいらっしゃると思いますので、
この記事でシェアさせていただき、
私の視点からの意見を書かせていただきます。
子供が急に野球の練習に行かなくなる
我が家の長男が当時中学1年生の時、
加入していた野球のクラブチームの練習に急に行けなくなりました。
時間になっても布団から出てくることができなくなり、
その後、学校にも行けなくなり。
一時期は不登校になったりしましたが、
担任の先生にいろいろお世話になり無事に高校進学をして、
現在は楽しく高校生活を送っています。
という内容を記事にしております。
こちらですね。
この記事へ、
ある方からメッセージをいただきました。
勝手ながら紹介させていただきます。
きっと他にも同じような出来事で悩んでいらっしゃる方がいらっしゃると思います。
メッセージを書いてくださったのは、
「タイガースさん」です。
タイガースさん、コメントいただきありがとうございます!
以下引用です。
***
まさにうちの小6息子が、
先週野球の試合の日に時間になってもゲームをやめず、
すっぽかし、翌日の練習にも参加せず。
「もう行かない。辞める」と。
以前も同じようなことがありましたが、
その時は後ろめたさからか数日学校に行けませんでした。
コーチをしている父は自分が認めてあげず、
練習を強要してしまったからだと自分を責めています。
私には本当に野球が嫌になったようには映らないのですが、
何をしてあげられるのか?意思を尊重すべきなのか?
もう少しで卒団なのに、
今まであれだけ頑張って自主練もしてきたのに…と思うのは親のエゴなんでしょうね。
ただ、一生懸命取り組んでいた野球がゲームに負けてしまったことが悔しくてなりません。
本人は吹っ切れた様子で、野球部の友達と関わることを避け、ゲームに興じています。』
***
今まで頑張ってきた野球チームでの活動。
小学6年生でしたら、
本当に卒団が目の前ですね!
親御さんとしては、
なぜ今になって行かなくなったの?
あんなにがんばってきたのに。
卒団までもう少しじゃない!
って思われるお気持ちすごくよくわかります。
そしてこのメッセージをくださったタイガースさんが一番がっかりされているのが、
一生懸命やってきた野球よりも、
いまゲームに夢中になってしまっている。
ということですよね。
これもすごくわかります。
うちの息子も当時、ひきこもったときは、
とにかく一日ゲーム三昧でした。
あまりの姿に私たち夫婦はゲームを隠したこともありましたが。
ものすごく必死に長男は探しまわりました。
その姿を見て、当時ある意味怖さを感じましたが。
今ならわかることがたくさんあります。
ゲームを本当にしたいわけじゃない
タイガースさんのコメントだけから情報で私が想像することですが。
小学6年生の息子さん。
野球の練習や試合中の中で。
何かしら傷ついてしまうような場面があったのではないのでしょうか?
もちろん、そのことは本人しかわかりませんよね。
タイガースさんやだんなさまが付き添いで練習や試合に同行していたとしても
気づかないくらい。
私たち大人からしたら「ささいな」事かもしれません。
チームのメンバーにささいな事を言われた。
監督やコーチからささいな事、もしくは指導を受けた。
言われたことの大小は関係なく、
本人にはとても傷つく言葉だったり、
自分に痛いところをつかれた指摘だったり。
なにかあったのではないのでしょうか?
もしくは何かの言葉ではなくても、
自分が傷つくと感じてしまうシーンがあったとか。
たとえば、
何かミスをして試合中にベンチに下げられた。とか。
心配をかけたくない、
言いたくないので親にも言っていないけれども小さなハートが傷ついてしまったのでしょう。
と、私は察します。
以前にそういうことがあったときに、
数日学校を休んでいるということは。
本当につらかったのですね。
誰とも会いたくなかったのかもしれません。
それとも、
野球を休んだのに学校に普通の顔をして行くわけにはいかなかったのですね。
きちんと考えている証拠ですね。
そしてタイガースさんが一番気にされているのがゲームですよね。
「ただ、一生懸命取り組んでいた野球がゲームに負けてしまったことが悔しくてなりません。」
と書いていらっしゃいますが。
きっと息子さんは野球よりゲームがよくなったわけではないのだと、
私は思います。
ゲームに逃げたんですよね。
ゲームなら野球でつらかった、しんどかった思いを感じることはない。
ゲームなら野球のメンバーや指導者の方と関わったりすることなく、
自分の世界で楽しめる。
つまり、
嫌なことから離れられる世界がゲームなんです。
決してタイガースさんががっかりされてるような、
野球よりゲームが良い、楽しい!のではないはずです。
今の息子さんにはゲームの世界が癒しなのではないでしょうか。
いまは見守るとき
卒団を目の前にした今の時期ですから、
余計にでもあせるお気持ちがあるのはわかります。
でもいまは、
何かのきっかけで野球をがんばる気持ちが充電切れを起こしてしまった状態なのだと思います。
もういまは離れたいんですよ。
今、お父さんお母さんがしてあげられるのは、
息子さんをしっかり休養させてあげることなのでは?
今は息子さんがみずから「しんどい」というサインを出して、
充電ができる場所へ、
みずから安心できる安全な場所へ自分を避難させている状態かと。
安心できる場所で、
自分のこころと気持ちを充電しようとしているところです。
ちゃんと「逃げる」ことを知っている息子さんはえらいんですよ!
無理してがんばりすぎて自分を見失うことなく、
きちんと逃げる場所を自分で作ったんです。
「コーチをしている父は自分が認めてあげず、
練習を強要してしまったからだと自分を責めています。」
お父さんも近いところで一緒に頑張ってこられていたんですね。
いろいろと指導が厳しかったからかな、などと自責の念にかられていらっしゃるかと思いますが。
その必要もないと思います。
だれも悪くないんです。
お父さん自体が自分を責めて落ち込んでしまったら、
その姿を見てまた息子さんの気持ちが落ち込んでしまうと思います。
いまは、
しんどかった息子さんの気持ちをしっかり認めて理解してあげましょう!
何も詳しいことを話してくれなくっても。です。
「しんどかったんだね。
いままでよく頑張ってきたもんね。
わかってるよ。」と声をかけてあげてください。
きっとそれだけで息子さんの気持ちはフっとラクになると思います。
「本人は吹っ切れた様子で、野球部の友達と関わることを避け、ゲームに興じています。」
野球部の友達を避けているということは、
やはり何か会いたくない、一緒にいたくない理由があるんですよね。
一番の薬はご両親の理解です。
お父さんとお母さんが何より僕のことを理解してくれている。
今までどおり笑顔で接してくれる。
その気持ちが息子さんの傷ついた心を少しずつラクにして、
充電を開始してくれるはずです。
もしかしたら時間がかかるかもしれません。
もしかしたら、もう野球はやらない。と言い出すかもしれません。
でも、充電が満タンになってまた息子さんが動きだせるまで見守り、
息子さんがまた自らの力で動きだすことが一番の回復だと思います。
その時にまた息子さんがやりたいことをさせてあげてください。
究極な話、野球がすべてではないんですよね。
スポーツもいろんな種目もありますし、
特にスポーツをまたはじめなくっても、友達と遊ぶことだっていいと思います。
安心してフル充電ができて、
息子さんがまた元気になるのを見守ってあげてください。
心配はいらないですよ。
息子さんだってちゃんとわかっています。
もちろんゲームばかりに興じてしまっては困りますので、
生活リズムを崩したりするようなら、
ゲームとのつきあい方だけ最初にルール決めしておくのが良いですね。
あとから叱りつけたりしたくないですから。
親としては、
早く野球に復帰してほしい。
なぜ野球をしないの?
ゲームばかりしていないで!と思いがちです。
もちろん私もそうでした。
怒り飛ばしたし、
家から出したこともあったし、
ゲームも取り上げました。
でも、いまならわかります。
まったく息子の気持ちに寄り添ってなかったということを。
ゲームはいま息子さんのホッとできる場所です。
またフル充電できたら、
「あの時は何だったの!!?」と笑えるときがきっときますよ!
我が家もそうでした。
今となっては、
息子はその時のことはもうあまり覚えていない!と言います。
もしかしたら記憶から消したのか、
思い出したくないのかもしれませんが。
時が解決してくれるってそういうことです。
いまはしっかり休ませてあげてください。
そしてタイガースさんもご主人さまも安心して見守ってあげてください。
家族みんな笑顔が一番です。